基調講演
東京大学大学院
情報学環 教授
越塚 登 氏
近年、スマートシティの取り組みが盛んであるが、スマートシティは、多様な ICT を、都市やコミュニティーに適用し、「地域」内の生活や職場の環境を変革したり、行政システムに組み込み、イノベーションや知識化を促進する取り組みを指す。特に近年は、IoT の普及やオープンデータの浸透などにより、都市のデータを豊富に取得できるようになった。これらのデータを利活用して、都市問題の解決や都市の全体最適化などを実現するデータ駆動型のスマートシティが期待されている。その中で、都市データを取得したり、流通させるためのプラットフォームを都市 OS と呼び、様々なプレイヤが盛んに取り組んでいる。本講演では、近年のこうしたスマートシティや都市 OS の現状と課題を論じ、更にスマートシティ分野における新しい地理情報の利活用対象である Digital Twins といった概念を解説する。